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子どもアドボカシーセンター福岡 こことら

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働く人と子どもの明日を応援プロジェクト
お知らせ

「第6年度定期総会」「2025年度学校における子どもアドボカシー 活動報告会」開催しました!

6月14日「第6年度定期総会」と「2025年度学校における子どもアドボカシー 活動報告会」を無事に開催することができました。
活動報告会には、会場にお越しいただいたみなさまに加え、全国各地からオンラインでも多くのみなさまにご参加いただきました。

報告会は、当センター:こことらの理事長、安孫子より「学校で子どもの権利を伝えるということがどういうことか、という感覚をつかんでほしい。」というあいさつから始まりました。
その後、副理事長の佐川から「2025年度の活動報告」と「福岡市との共働事業のはじまり」についての報告がありました。
2025年度は、福岡市と「共働事業」という形で、学校でワークショップ実施するという大きな変化がありました。福岡市が発表した「第6次福岡市子ども総合計画」で「子どもの権利の尊重と意見表明支援」が重要な基本施策として掲げらており、その中で「子どもの権利の尊重に関わる理解促進や普及・啓発」、「子どもアドボカシーの推進」が必要であると位置付けられたことから、「子どもの権利・意見表明推進事業」として、こことらと共働で福岡市内の小学校や公募型での「きかせてジャーニー」のワークショッププログラムを実施することとなったのです。また、子どもの気持ちを受け止める側であるおとなにも準備が必要なことから、教職員向けの研修も並行して行ってきました。

実践を通し、学校の授業で集団に対して伝えることの難しさや、意見表明をした子どもをどのように支援していけるのか、制度が整っていないといった課題も見えてきました。子ども達が安心して声をあげられる仕組みを、こことらだけでなく、福岡市や学校、地域が一丸となってこれからも考えていく必要があると、報告を締めくくりました。

次に「きかせてジャーニー」のワークショップを学校側がどのように受け止めたのか、2年にわたり実際にワークを実施していただいた小学校の校長より、「学校での実践例」を報告していただきました。1年目は職員研修と5年生で「きかせてジャーニー」のワークを実施していただきました。教師全員が受け入れられたわけではなく、ジレンマもあったものの、「学校が、子どもたちが意見表明できる居心地のよい場」となるようこれからも取り組んでいきたいという成果や課題があったようです。2年目はPTAの方が主催となり、土曜授業で「『話してもいい関係』が育むもの~子どもアドボカシーの視点から~」という講演会を実施していただきました。保護者だけでなく、地域の公民館長や主事、区役所の方にもご参加いただきました。また、再び職員研修も行い、その研修を踏まえて2年生を対象としたワークにも挑戦していただきました。実際にワークに取り組んだ教員が、子どもたちがニコニコと話をする姿を目の当たりにし、「子どもの声を聴く環境をつくる、心の余裕をもつ」ことの大切さを改めて感じたと言っていたと教えてくださいました。これらの取り組みを通して、校長は「子どもの声を聴く素地をつくっていくこと」で、子どもの権利の大切さを感じたと伝えてくれました。そして最後に、「子どもの権利」という意識を教育活動の基盤にした教育がなされることを願っていると締めくくっていただきました。現場の先生方の声に、会場参加者もオンライン参加者も、大変興味深く耳を傾けていました。

次に「子どもの権利に関わる意識調査部会」の大西教授から、「子どもの権利に関する意識調査~2025年度調査結果の概要~」についての報告がありました。この意識調査は、2025年9月から2026年2月までの間に実際にワークショップを行った福岡市内の小学校の4~6年生の児童約1400名を対象とし、ワークショップの前後での知識や意識がどう変化したのか分析したものです。また、教職員や保護者約650名を対象とし、おとな側の権利認識の実態も明らかにしています。
子どもへの調査では、ワークショップを実施することで知識面が明確に高まることが確認された一方で、家庭生活においては、知識の向上が生活に変化をもたらしているという実感には結びついていないことも明らかになりました。しかし、学校生活においては「自分の考えや気持ちが大切にされている」と感じる子どもが増加し、ワークショップを実施したことが「子どもの意見表明や参加の意識を高める可能性」を示す結果となりました。
おとなへの調査では、子どもの権利の必要性や重要性への賛同は非常に高かったものの、その一方で「権利は義務や責任を果たしてこそ認められる」、「ある程度制限されても仕方がない」と考える人も少なくありませんでした。「子どもの意見を大切にしている」と考える人は多い一方で、「子どもが大人と同じように発言できている」と感じる人は少なく、理念と実際との間にギャップがあることが示されました。これらの結果から、子どもの権利を保障するためには、子ども自身への学びの機会を広げるとともに、おとなの理解を深め、家庭・学校・地域において、子どもが安心して意見や気持ちを表明できる環境を整えていくことが重要であると、報告は締めくくられました。

最後に、質疑応答の時間が設けられました。参加者からの質問は、校長に集中していました。学校現場で子どもたちに「子どもの権利」を教えるとどういうことが起こるのか、興味関心を持つ方が多かった印象です。

質問:職員研修を受け入れられなかった教員の思いは?
→研修内容自体は多くの教員が受け入れたられたが、実際に子どもの意見表明が配慮を要するものであった場合、教員としてどこまで関われるのか、アドボケイトと違い、教師という立場上子どもの話を全て受け止めるだけでなく、指導的な要素が含まれてしまうのではないかという空気感の違いが生じた。しかし、このような引っかかりは起こって当然であり、だからこそ、ワークショップの実施と職員研修がセットになっていることが大事だと考えている。

質問:子どもの権利、意見表明権を伝えることで、指導がうまくいかなくなるのではないかと懸念していた教員は、どういう過程を経て、納得に至ったのか?
→子どもの権利、意見表明権が社会、学校、保護者にどこまで浸透しているのか、何度研修を受けてもなおその不安定さはある。しかし、「子どもたちが自立した学び手として育つ」ためには、「子どもの権利や、子ども自身の声を聴く」ということを教員に積極的に学んでほしいと感じている。2年生で実施したワークは、学年主任、若手担任、スクールショーシャルワーカーらが関わり、新たな挑戦という雰囲気があった。2年生の子どもたちにとっては、「話を聴くための時間をつくる」ことは大事な取り組みになったのではないかと思っている。

1時間30分という限られた時間ではありましたが、活動の内容や成果についてご報告するとともに、紹介しきれないほどさまざまな意見やご感想をいただき、大変有意義な報告会となりました。

ご参加いただきました全国のみなさま、そして報告をしてくださったご登壇者のみなさま、本当にありがとうございました。

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